オーボエ リードの作り方 その3(削り方)
皆さんこんにちは!オーボエ奏者たむです。今回はリード製作の一番難しい作業である、削りについてお話していきたいと思います!
削り方は大きく2種類に分かれます。メーキングマシンという機械を使って削る方法と、手削り(ナイフを使い手動で削る)です。どちらも紹介していきます!
それまでのリードの作り方の工程はこちらで解説していますので、是非ご覧ください!
手削りの方法
まずは一から全て手作業で削る方法を解説していきます。
必要な道具
今回使用する道具は、リードナイフ(片刃のナイフ)、プラーク、リードカッター(爪切りでも可)です。
まずはリードの先端をカットします。その際に、
数ミリ、ナイフやカッターで皮を剥ぎます。
そして、爪切りやリードカッターでカットします。
次に、スクレープ(削り面の根本)を作ります。プラークを挟み、カッターで印をつけます。
スクレープの位置は、チューブの下から計って、46mmのチューブは60mm前後、47mmのチューブは61mm前後がベストです。
そしてスクレープを作ります。私はU字型で製作しています。
スクレープができたら、面を削っていきます。片刃ナイフ(ここからは右利き用のナイフの使い方になります)を持ち、左親指で支え、抉らないように気をつけながら片面ずつ削っていきます。
削る時のコツは、先端を薄く作ることと、真ん中とサイドをなるべく残しながら削ることです。
ジャーマン・スタイルのリードは、中心にあるセンター、両端にあるサイドの3つの柱によって作られています。また、リードの先の薄い部分を先端と呼びますが、ここは最初の振動をつくる大切な部分です。
良いリードをつくるためには、それぞれのバランスを取ることが大切で、人によって抵抗の強いリードが好みの人、なめらかさや反応のよさを追求する人、さまざまです。
他に、リードの音色や音程、抵抗の強度、息の流れ具合など、チューブの性格上のものもありますので注意してみてください。
リードだけで音が出るようになったら、ひとまず完成です。ここから楽器につけて音を出して微調整をしていきます。
こちらは、リードを製作する際の数値の目安です。是非参考にしてみてください。
メーキングマシンの使用方法
次に、メーキングマシンの使い方を解説します。私が使用しているメーカーは、リーガーという会社のマシンです。
リードの先端をカットした状態で、金具に差し込み、ネジをしっかりと締めます。
線が引いてある部分とリードの先端を合わせて、留め具でリードを固定します。(削り面を長くしたい場合は、線より少し出します。)
ナイフ部分を左右に動かして削っていきます。また、レバーを上下に動かして全面を削ります。
まだ厚みがある時は、留め具を外してもう一度マシンにかけると、よく削れます。
これで完成です。
手削りとマシンのメリットデメリット
ここで、手削りとマシンでリードにどのような違いがあるか、私の感想をまとめてみました。
手削りのメリット・デメリット
時間がかかるが、材質に合わせて調整しながら削ることができるため、使えるリードになりやすい
時間がかかる
マシンのメリット・デメリット
短時間で大量生産できる
最初からマシンを使ってしまうと、ナイフの使い方が上手くならない。(ナイフはリードの調整に必須アイテムです)
私の意見としては、最初は手削りでリードの削り方に慣れて、ナイフを使えるようになってきたらマシンを使うのが一番良いと思います。
まとめ
リードを作るのは時間がかかる!
完成品を買うよりは安く手に入る!
いかがでしたか。リード作りの参考になれば幸いです。それではまたお会いしましょう♪